債権大国 2009 9 13
書名 ジパング再来
著者 三橋 貴明 講談社
日本は、世界最大の債権大国です。
そんな日本に危機が迫るとしたら、どういう場合か。
それは、世界各地でデフォルト(債務不履行)が起きる時です。
こうした事態を防ぐ必要があります。
「人類史上最大の融資」
2009年2月13日、日本政府は、
IMF(国際通貨基金)の融資財源強化を目的とした、
最大1000億ドルの融資取り決めに署名した。
その時、IMFのストロスカーン専務理事が言った言葉です。
この融資の財源は、巨額な外貨準備高を管理している
外国為替資金特別会計から捻出し、必要に応じてIMFに融資するものです。
IMFは、日本から借りた資金を支援要請国に貸し出し、
融資のリスクはIMFが負担し、日本は負わないという仕組みです。
後に、歴史家は、こう評価するかもしれません。
「これは、人類史上最大の国際貢献だった。
これが、世界恐慌を止めた。
同時に、日本は、危機が自分に波及することを防止した」
さて、こうした意義は、いっさい報道されず、
日本のマスコミは、
当時の中川財務大臣の「朦朧(もうろう)会見」の報道に終始してしまったのです。
なぜか。
私が何度も指摘したように、
日本のマスコミは、視聴率が取れるとなると、見境がなくなってしまうからです。